2023年8月時点の住宅ローン金利が軒並み上昇している。上昇したのは固定期間が長めの金利で、例えば三菱UFJ銀行の10年固定は最優遇金利が7月の0.69%から8月は0.78%に、0.09%アップした。またりそな銀行の35年固定は7月の1.255%から0.04%アップし、1.295%となっている。
金利上昇の要因となったのは、7月28日に日銀が発表した金融緩和の修正だ。従来は長期金利の上限を0.5%としていた長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)を見直し、事実上の上限を1.0%に引き上げた。これにより長期金利の指標となる10年国債の利回りが0.6%台に上昇し、連動する形で住宅ローンの固定金利が上昇したのだ。
ただし、35年固定金利であるフラット35の金利は前月下旬の長期金利を基準としているため、今回の緩和修正は反映しておらず、8月の最低金利は前月比0.01%下がって1.72%となっている。また最も利用者の多い変動金利は短期金利に連動するため、8月も横ばいのままだ。
日銀が長期金利の上限を引き上げたことから、今後も長期金利は上昇傾向が見込まれ、固定金利も上昇しやすい状態が続くと見られる。さらにこの先の物価情勢によっては短期金利のマイナス金利政策が見直され、変動金利が上昇に転じる可能性も否定できない。今後の金利の動きには注意が必要だろう。